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日本政府は、フィリピンのバターン州ヘルモサ町における洪水対策支援の一環として避難所としての機能を兼ね備えた教室整備支援を実施していたが、この整備が完了したことにより引き渡し式を実施した事を発表した。
フィリピンのバターン州ヘルモサ町は、地理的な理由により豪雨が発生した際には洪水の影響を受けやすい場所に位置していた。特にアルマセン小学校は低い土地に位置していたため、洪水が発生した際には2メートル以上水没する事態も発生しており、洪水による休校は年間平均で30日間程度にもおよんでいた。水没後においても教室においては湿度が高くなり、児童達は劣悪な環境で学習する事を強いられていた。また、近隣住民にとっても洪水が発生した際の適切な避難所も存在していなかったため、早急に避難所を建設する必要もあった。そのため日本政府は、これらの要望に同時に応えるために、教室兼洪水避難所を整備する事を決定していた。
この支援プロジェクトは、2013年3月26日に草の根・人間の安全保障無償資金協力「バターン州ヘルモサ町アルマセン小学校における教室兼洪水避難所整備計画」として、資金供与額100,220米ドルが供与される形で実施される事が発表されていた。このプロジェクトが完了したことにより、アルマセン小学校において水害時の避難所としての機能を兼ねた高床式の1校舎4教室が整備された。また、同校の約450名の児童および教員の学習・就労環境が改善され、学校近隣住民約600名の生活環境が向上する事となった。