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在ベトナム日本大使館は、日本政府の無償資金協力により整備された気象観測施設の引き渡し式が開催された事を発表した。
ベトナムは日本と同様に自然災害が多発する国であり、5から9月の雨季には台風・洪水・地滑り・干ばつ等の災害に見舞われている。これらの災害が発生した際には、多数の死傷者・農作物被害・インフラ被害などが発生している。今後も気候変動の影響により、更なる自然災害が発生するとも予測されており、これらの災害を防ぐための体制を早急に整備する必要が出てきていた。
しかしながらベトナムでは、基礎的な気象データをリアルタイムに把握する観測体制が整備されておらず、正確な天気予報や気象警報が提供出来ていない状況であった。そのため日本政府は、この体制を整備するための無償資金協力による支援(供与額20億円)を実施する事を決定していた。
日本政府が実施した無償資金協力は、ベトナム北部でドップラーレーダーや関連気象機材を整備し、ベトナム北部地域をカバーする気象観測網を構築したものである。今後は、この整備機材などを活用することにより、ベトナム北部地域における防災・減災能力の向上が可能となる見込みである。