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日本政府はフィリピンにおける貧困対策・農産業発展支援の一環として、畜産卸売市場の改築近代化工事の支援を実施していたが、この工事が完了した事に伴い引き渡し式典を開催した事を在フィリピン日本大使館は発表した。
この支援プロジェクトは、畜産業が盛んなマスバテ州において「畜産卸売市場改築近代化事業」として、フィリピン農業省とマスバテ州ウソン町との共同プロジェクトとして実施されていた。プロジェクトに必要な資金の3390万8千ペソ(約7,800万円)は、日本政府が以前に実施した無償資金協力によって得た「見返り資金」から出されている。
この畜産卸売市場が完成した事に伴い、売却される家畜の取引価格を事前に評価し、この評価額を参考として適正な取引を可能とするシステムも合わせて導入されたために、家畜の取引が効率かつ適正に実施される事が可能となった。そのため、家畜農家の生計が向上し、家畜の品質も向上し、結果として地域全体の経済発展に繋がるとみられている。この事業を切っ掛けとして、マニラ圏やセブ圏などのフィリピン全土において、安全・安心な食のサプライチェーンが構築されることが期待される。