このページの所要時間: 約 1分1秒
日本の農林水産省は、アジア開発銀行(ADB)と協力し、二国間クレジット制度(JCM)を活用した農業分野の温室効果ガス削減に向け、フィリピンとの間で、水管理による水田メタン削減の具体的手法案を公表した。
農水省の見解によると、近年、農業分野において、世界的に温室効果ガスの削減努力が求められる中、特に水田から排出されるメタンの削減に世界的な注目が集まっているとしている。農林水産省では、令和5年度より、ADBに資金を拠出し、今年の1月より、フィリピン政府やベトナム政府、国際機関や研究機関を交えた有識者委員会を開催し、フィリピン、ベトナムでの水田からのメタン削減に関しJCMを活用した具体的手法(方法論)の作成に向け検討を進めてきた。
今回は、6月25日の第5回有識者委員会において、フィリピンにおける間断かんがい技術(AWD)による水田メタン削減に関する方法論案が合意されたことを発表した。日本を含むアジアにおいて二国間クレジットの取組は農業分野ではこれまで行われておらず、本方法論案の公表は初の取組となる。また、今後、本方法論案に基づく民間プロジェクトが進み、クレジットが発行されれば、農業分野では世界初となる。