北海道は、2020年度における外国人技能実習制度に係る受入状況を調査した結果、受入人数が12,293人となりベトナム人が62%を占めており、管理団体からはメディアの影響で技能実習生に対する誤解やネガティブな印象を持っている人が多く感じるとの意見などが示されていた。
年間の受入数の推移は、2015年が6,212人、2016年が6,917人、2017年が8,502人、2018年が10,032人、2019年が11,218人、2020年が12,293人となる。
国籍別の受入数は、ベトナム7,624人、中国2,358人、ミャンマー608人、フィリピン675人、タイ326人、インドネシア351人、カンボジア215人、モンゴル93人、その他43人、総計12,293人となる。
業種別の受入数は、食料品製造業は6,202人、農業2,421人、建設関連工事業2,123人、機械・金属製品製造業190人、衣服等製造業85人、漁業326人、介護314人、宿泊20人、その他612人となる。
受入数の上位10市町村は、札幌市1,682人、函館市523人、釧路市464人、旭川市386人、別海町341人、石狩市327人、根室市313人、網走市296人、稚内市289人、小樽市269人となる。
今後の受入予定(監理団体数)は、拡大94、現状維持61、縮小14、中止3となっている。
監理団体からの制度に関する課題や意見などでは、『ここ数年で多くの職種が増えているが、まだまだ対象となっていない職種等も多いので、対象職種や作業を増やすなどすれば、より多くの企業が実習生の受入がしやすくなると思う』『一般的に技能実習制度への理解度がまだ低いことや、メディアの影響で技能実習生に対する誤解やネガティブな印象を持っている人が多く感じる』『日本に来るために送り出し機関に払う費用が高額で、一年から一年半をかけて借金返済に頑張る実習生が多い』『特定技能外国人となり実習した企業に残る実習生は稀で、他の地域への就労(特に気候が温暖で賃金が高い本州の企業)を希望する実習生が多いので、地域格差をなくすような政策をとってほしい』『人員不足が深刻な林業分野も、移行対象職種に認定してほしい』などとなっている。