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石油精製、石油化学、天然ガス液化、医薬品、バイオなどの大規模プラントの設計・調達などを事業内容とする千代田化工建設株式会社は、自社グループの千代田シンガポール社がインドネシア銅製錬プロジェクトの設計・調達に関わるオフショア業務を受注したことを発表した。
今回の受注は、アメリカのアリゾナ州に本社を置き、金や銅などの資源開発メジャーであるフリーポートマクモラン社のインドネシア子会社のフリーポートインドネシア(PT Freeport indonesia)からの受注となる。受注内容は、インドネシアの東ジャワ州のグレシック地区において、グラスベルグ鉱山から産出される200万トンの銅鉱石から電気銅を製造するための精錬設備一式の設計と調達のオフショア業務となる。受注額は約千億円程度となる見込み。
千代田化工建設では、1990年代から様々な金属・資源関連のプロジェクトを遂行していた。今回の受注は、今までのインドネシアにおける銅製錬プロジェクトの成果と豊富な技術力が総合的に評価された結果と判断している。
グラスベルグ鉱山は、豊富な金・銀・銅鉱物が埋まっている世界最大規模の鉱山であり、フリーポートマクモラン社が多くの権益を握っている。しかしながら、地元住民への利益還元が少ないとして鉱山開発関連の従業員が殺害されるなどの事件も多発していた。従来のグラスベルグ鉱山では主に鉱石のままの輸出を実施していたが、インドネシア政府が自国産業の育成などを目的として加工した状態での輸出を推奨していたこともあり、今回のプラント建設が実施されることとなった。