日本の国土交通省の総合政策局国際物流課は、カンボジアへの日本の物流システムの展開・促進に向けて、「物流政策対話」と「コールドチェーン物流に関するワークショップ」を1月16日にカンボジアのプノンペンで開催した事を発表した。
今回の対話とワークショップに参加したのは、日本側からは、国際物流課長、農林水産省、在カンボジア日本大使館、JICAカンボジア事務所、JETROカンボジア事務所、物流関連団体等の合計46人となる。カンボジア側からは、公共事業運輸省副大臣、公共事業運輸省次官、公共事業運輸省物流総局長、カンボジア開発評議会、民間航空庁、物流団体、物流事業者等の42人が参加した。
「物流政策対話」では、日本の物流施策の取り組みに関しては、日本の総合物流施策大綱の推進に向けた推進体制や具体的な取組内容を紹介するとともに物流に関わる法律について説明した。コールドチェーン物流の取り組みに関しては、日ASEANコールドチェーン物流プロジェクトの枠組みにおける取組として日ASEANコールドチェーンガイドラインの具体的内容の説明とコールドチェーン物流に関するパイロット事業内容について紹介した。グリーン物流の取り組みに関しては、カンボジアにおけるグリーン物流促進の必要性と日本のグリーン物流促進に向けた具体的な取組内容等について説明した。
「ワークショップ」では、コールドチェーン物流の重要性に関して、郵船ロジスティクス株式会社からは、コールドチェーン物流サービスを提供するうえでの衛生管理の重要性等について説明が行われた。国際農業者交流協会(JAEC)からは、農産物の流通改善のための農業開発支援や農業者レベルの向上、農業市場の発展におけるコールドチェーン物流の重要性についてフィリピンの事例を元に説明が行われた。農林水産省からは、カンボジアにおけるフードバリューチェーンの構築に向けた取組と、日本とカンボジアで積極的に取組む官民の農業改善活動について説明が行われた。また、日本の物流機器の紹介として、マエカワ・タイ、大日本印刷株式会社、ダイキン工業株式会社から、コールドチェーン物流を支える物流機器や技術等が紹介された。