日本の環境省は、ベトナムと海洋ごみモニタリングの分野における協力に関する基本合意書を締結した。
日本の環境省では、世界的な課題である海洋ごみ問題に取り組むため、「ASEAN+3海洋プラスチックごみ協力アクション・イニシアティブ」のもと、中国及び韓国と連携・協力してASEAN諸国の海洋におけるプラスチックごみ削減のための取組を支援してきた。今までのベトナムに対する本分野の協力では、令和元年度より研究者及び政府担当者の人材育成のための研修を行っていたが、協力を更に進展させるため、日本の環境省とベトナムの天然資源環境省は、海洋ごみモニタリングの分野における協力に関する基本合意書を結ぶこととなった。
締結した基本合意書によると、『海洋ごみモニタリングに関する人材育成研修の参加枠の拡大』『ベトナム周辺での海洋ごみ共同パイロットモニタリング調査の実施』『海洋ごみモニタリングに関するマニュアルの作成』『モニタリングデータの共有』を協力して実施していくこととなる。
『海洋ごみモニタリングに関する人材育成研修の参加枠の拡大』では、環境省が研究者及び政府担当者を対象に行っている、漂流ごみのモニタリングに関する訪日研修の、ベトナムからの参加枠を拡大する。
『ベトナム周辺での海洋ごみ共同パイロットモニタリング調査の実施』では、令和3年度に日本から専門家を派遣し、ベトナムの政府系研究機関とマイクロプラスチックを含む漂流ごみ等の共同パイロットモニタリング調査を実施する。
『海洋ごみモニタリングに関するマニュアルの作成』では、共同パイロットモニタリング調査の結果を活用し、ベトナム版海洋ごみモニタリングマニュアルを作成する。
『モニタリングデータの共有』として、両国が収集したマイクロプラスチックを含む海洋ごみのモニタリングデータを共有する。