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フィリピン政府は中国政府と南シナ海問題を解決するための二国間交渉を開始したが、フィリピンの有識者達からはこの問題を解決するには短くても5年以上かかるのではとの声が挙がっている。
フィリピンの外交官やアセアン政府間人権委員会のフィリピン代表などを務めたロザリオ・マナロー氏はメディアからの取材に対して、これらの外交問題は早期に解決したとしても通常であれば5年はかかり、長い場合には15年程度かかることもあるために、両国は安易に決裂せずに話し合いを継続していく事が重要であると見解を述べた。またロザリオ氏は、南シナ海においては環境破壊が急速に進んでいる事に対して深刻な懸念を抱いており、南シナ海の生態系が破壊される事はフィリピンの漁業にとって深刻な影響を与えるために、中国政府との話し合いの中において早急に生態系の破壊を抑える方策を講じるべきであると述べた。
フィリピン政府はロドリゴ・ドゥテルテ大統領の方針により、元大統領のフィデル・ラモス氏を中国に派遣し、非公式に南シナ海問題を解決するための会談を実施していた。これらの会談においては具体的な成果は無いが、今後も会談を継続して実施していく事には同意しており、ロザリオ氏の見解通りに長い時間をかけての交渉が続けられていく見込みである。