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在フィリピン日本大使館は、日本政府が実施していた農地改革・農業開発の事業が完了したことにともない、記念式典が開催されたことを発表した。
フィリピンの農業セクターは、労働人口の約3割を占めているが、GDPに占める割合は16.8パーセントに留まっているため、生産性の向上が求められており、小規模な農地所有を維持しつつ、一定規模の生産と出荷を行うことで、農産物の生産量や付加価値を高める仕組みづくりが課題となっていた。そのため、日本政府は、この課題を解決するため、「ミンダナオ持続的農地改革・農業開発事業」として支援を実施していた。
今回は、この支援が完了したことにともない、完工式が開催されることとなった。出席したのは、被供与団体である農地改革省からカストリシオネス農地改革大臣、ミンダナオ開発庁よりロペス次官、関係市長などとなり、日本からは大使館より大使、JICAフィリピン事務所より所長がオンラインで出席した。
この支援では、2012年から2020年にかけて日本政府から農業改革省へ60億6300万円の借款を供与し、小規模農家の生産性及び収入向上を目的として、ミンダナオの12地区において、市場へのアクセス道路、橋、灌漑施設、生活用水配水設備などの造成及び農家の能力向上訓練を実施し、2020年12月に完了していた。