岸信夫防衛大臣は、海外と電話会談をする際には、相手国から少しでも親近感を得られるように、その相手国のゆかりの品々があれば手元に置くようにしていることを明らかにした。
6月11日に実施された防衛大臣記者会見の際に、記者から「先日、フィリピンのロレンザーナ国防大臣とのVTCでの会談の際に、岸大臣の机の上に置いていたフィリピンゆかりのものというのがフィリピンの中で話題となって、ロレンザーナさんのツイッターで、会談後に謝意を示していたかと思うんですけれども、フィリピンでこういった話題になっていることに対する大臣の受け止めと、これまでほかの会談でもこういった机の上に色んなものを置いてきたと思うんですけれども、そういったことの狙いを教えていただけますでしょうか」との旨の質問が行われた。
この質問に対して大臣は、「こうした新型コロナウイルスの状況の中で、諸外国との直接の往来が困難であるという時期が続いておりますが、こんなときだからこそ、電話やテレビ会談を通じて、各国との意思疎通を図っていくことが重要であると考えております。その際、少しでもわが国に対しての親近感を持っていただけるように、そして円滑なコミュニケーションを図ることができるように、相手国の先方大臣のゆかりの品等々があれば、そういうものを机の上に置くようにしているところです。今後ともこうしたテレビ会談といった手段を積極的に活用しながら、FOIPの維持・強化に向けて、防衛協力・交流を戦略的に推進していきたいと考えています」との旨の見解を示した。
ロレンザーナ・フィリピン国防大臣は、自身のTwitterに「岸防衛大臣と会談した際、日本人がいかに敬意と礼儀正しさをネット上でも表現しているかに気づかずにはいられませんでした。大臣の机の上では、フィリピンを象徴するものが、時間と労力をかけて飾られていたのです」との旨を投稿していた。