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国際協力機構(JICA)は、フィリピンのカビテ州における洪水対策事業を支援するために、約159億円となる円借款を実施する事を発表した。
フィリピンのマニラ首都圏南部に隣接するカビテ州は、多数の工業団地が存在し日系企業も多く進出する産業集積地域である。しかしながらカビテ州は、河川や排水路の流下能力が低いために、大型台風時には氾濫による洪水被害が発生し、家財や工業用資機材が損傷していた。フィリピンは台風が頻繁に通過する国でもあるため、近年では約二年に一度の頻度で洪水・浸水被害が発生し、工業団地に経済的な損失を与えていた。そのためJICAは、この洪水被害を防ぐための支援を実施する事を決定した。
この支援プロジェクトは「カビテ州産業地域洪水リスク管理事業」として、159億2,800万円を限度とする円借款貸付契約として実施される。今後の事業実施スケジュールは、コンサルティング・サービスにかかる招請状送付時期が2018年2月、本体工事に係る国際競争入札による最初の調達パッケージの入札公示(土木パッケージ1)が2019年12月、事業の完成時期は2024年4月を予定としている。