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日本政府は、フィリピンの先住民族であるマンヤン族等を支援するために能力開発訓練施設の整備を実施していたが、この整備が完了した事に伴い引き渡し式典が開催された。
フィリピンのミンドロ島東部のオリエンタル・ミンドロ州内にあるナウハン町では、約5000人のうち約98%は先住民族のマンヤン族であった。このマンヤン族は、山岳部に居住しているために、地理的要因のため適正な教育を受けることが出来ない状況であった。また、ビジネスの機会に乏しいことから、平均月収は低く住民の多くが貧困状態にあった。そのため日本政府は、マンヤン族の能力開発訓練を支援するために、能力開発訓練施設を建設する支援を実施する事を決定していた。
この支援は、草の根・人間の安全保障無償資金協力「ミンドロ島における先住民族のための能力開発訓練施設整備計画」として、被供与団体であるNGOイラワンに約8.7万米ドル(約850万円)の資金を拠出する形で実施された。この施設では、約3,800名のマンヤン族に対してリーダーシップ育成・農業生産性向上・文化教育等の研修が実施される予定である。これらの研修を通じて、マンヤン族の知識と技術の向上が図られ、生計向上が見込まれる事となった。