日本の外務省は、岸田外務大臣がフィリピンのアラン・ピーター・カエタノ外務大臣との間で6日に夕食会を開催するとともに会談を実施した事を発表した。
日・フィリピン外相会談では「二国間関係」「テロ対策」「経済協力」「南シナ海問題」などに関する協議が実施された。
「二国間関係」に関しては岸田大臣から、フィリピン新外務大臣に就任したアラン・ピーター・カエタノ氏に就任のお祝い申し上げるとともに、両国は戦略的パートナーシップの関係に基づき関係を更に強化させていき、ASEAN議長国を務めているフィリピンを全面的に支援していく方針である事が述べられた。カエタノ外務大臣からは、今回の訪日が実現出来た事への感謝を述べるとともに、ロドリゴ・ドゥテルテ大統領が今回の訪日に参加出来なかった事が残念であるとの旨が述べられた。ドゥテルテ大統領はフィリピン南部で治安状況が悪化しているために、今回の来日を中止している。
「テロ対策」に関しては岸田大臣から、日本政府はロドリゴ・ドゥテルテ大統領が推し進めるテロ対策を支持し、高速小型艇や警備関連機材の供与を早急に進めたいとの旨が述べられた。カエタノ外務大臣からは、ドゥテルテ政権による治安・テロ対策の取組状況が説明され、日本政府からの海自航空機TCの移転や巡視艇供与等の支援に対する感謝の意が述べられた。
「経済協力」に関しては岸田大臣から、ドゥテルテ大統領が掲げる重要課題への対応のため、日本政府は安倍内閣総理大臣が表明した5年間で1兆円規模の官民支援を着実に実施していく旨が述べられた。カエタノ外務大臣からは、日本政府からの長年のわたる経済協力に感謝の意が示されるとともに、日本からの更なる投資と日本企業の一層の進出に対する期待が述べられた。
「南シナ海問題」に関して両者は、法の支配の重要性等に関する意見交換を実施し、オランダのハーグ仲裁裁判所がくだした判決を踏まえて、紛争の平和的解決に向けて協力していくことを確認した。