茂木敏充外務大臣と中国の王毅(おう・き)国務委員兼外交部長は、日中外相会談とワーキング・ディナーを24日に実施した。中国外務省の発表によると、中国と日本は五輪イベントの開催でお互いをサポートし合うことに合意した。
中国外務省の発表によると、王毅外交部長は、新型コロナウイルスの流行は世界中に広がっており、人間社会は連帯であり、すべての国の利益が相互に関連しているため、世界と地域の重要な国である中国と日本は、戦略的なパートナー国として責任を負っているとしている。そのため、両国は、コロナ対策のために引き続き協力を進め、医療品・医薬品の分野で協力を進め、両国の国民の健康を守り、公衆衛生の分野で地域的・国際的な協力に共同で貢献することに合意した。また、日中両国の人的交流とコミュニケーションに関するハイレベル協議メカニズムの適時開催、流行の終息後に二国間のすべての人的交流を再開し、現地の交流と協力を拡大し、両国国民の相互理解と友好感情を高め、両国関係における世論の最適化を行うことに合意した。
オリンピック開催に関しての協力を行うことでも合意した。この協力では、東京五輪と北京冬季五輪の開催に向けて相互に協力し、支援し合うこととなる。中国は東京五輪開催に向けて日本側を積極的に支援しており、北京冬季五輪に向けた日本側の支援を高く評価している。北京冬季五輪の準備作業は順調に進んでおり、国際オリンピック委員会からも十分に認められているとしている。 オリンピック協力を通じて、中国と日本が両国間の人と人との友好関係を促進し、国際的なオリンピックの大義へのアジアの貢献を高めることを期待している。
また、24日に中国外務省で実施された記者会見の際には、NHKの記者から「王毅国務院議員兼外相の訪日が始まりました。伝染病の流行を背景に、今回の訪日の目的と、それを通じて中国は何を期待しているのでしょうか」との旨の質問が行われた。
この質問に対して報道官は、「中日関係は持続的かつ着実に発展しています。今回の訪日を通じて、中国は日本と協力して、両国首脳が達した重要な合意を実行し、ハイレベルな戦略的コミュニケーションを深め、新型コロナとの戦いと作業・生産の再開における協力を強化し、国際・地域問題における協調を強化し、二国間関係の健全で着実な発展を前進させることを期待しています」との旨の見解を示した。