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ベトナム政府とアジア開発銀行(ADB)は、ベトナム政府のチャン・ダイ・クアン国家主席等とアジア開発銀行の中尾武彦総裁が会談を行い、両者は関係を強化していく事に合意した事を発表した。
ADBの中尾武彦総裁は、ベトナムに2日間の日程で滞在しており、滞在中にベトナム政府の実質的なNo.2であるチャン・ダイ・クアン国家主席と、No.3であるグエン・スアン・フック首相などの政府高官との会談を実施した。
これらの会談の際にはベトナム政府から中尾総裁に対して、アジア開発銀行の今までの支援に対して感謝の意を伝えられた。また、今後もベトナムの経済成長と貧困撲滅のための支援を継続して欲しい旨が伝えられた。
中尾総裁からは、近年のベトナムの経済成長を称賛するとともに、ベトナムの社会経済開発計画を更に支援するため、更なる融資を今後も実施していく方針である事が伝えられた。今後の支援を行う主な対象は、道路・高速輸送・再生可能エネルギー・送電・配電・地方電化・灌漑・水資源管理・都市インフラ・職業訓練・気候変動対策などの多岐にわたる。
ベトナム政府では、中国政府が設立したAIIBからの有利な条件での融資が見込めないと判断している事により、従来から関係が深いADBとの関係強化を更に進めている。ADB側も、AIIBがベトナムにおける事業を開始する前に、ベトナム政府との関係をより強固なものとしAIIBが入る隙を作らないためにも、今後も関係を強化していくとみられている。