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ラオスでは海に面していないため、魚介類などの水産物は自国内で養殖しているが、養殖の際に必須となる稚魚の生産・育成は高度な養殖技術が必要となるために、近隣諸国からの輸入に頼っている状況であった。これらの問題を解決するため日本の国際協力機構(JICA)は、ラオス政府との間で漁業養殖と人材育成に関する合計2件において総額9億7500万円を限度とする無償資金協力の贈与契約を締結したことを発表した。
今回の支援は漁業養殖支援の「漁業養殖研究開発強化計画(供与限度額:7億1400万円)」に加えて、人材育成の支援「人材育成奨学計画供与限度額:2億6100万円」も合わせて実施される。
漁業養殖の支援では、稚魚の増産や主要な魚種の稚魚生産をラオス国内で行える事を目指し、漁業に関する基礎研究・技術開発力を向上させ、稚魚の生産量・魚種数を増加することを目指す。この稚魚の生産拡大が成功した場合には、稚魚の輸入を停止させることが可能となるため、結果として魚を国民に安価に提供することが可能となる。
人材育成の支援では、国家を成長させるためには、高い能力を持つ行政官と適正な制度の構築が必要不可欠であるが、ラオスにおいてはこれらの行政官が不足しているため、日本の大学院への留学および留学生受け入れによる人的ネットワーク構築を通して、将来的な両国のパートナーシップの強化を図る。