中国政府による一方的な日本産食品の輸入規制により、日本の漁業者には多大な被害がでる可能性が高くなっているが、この被害への補填は中国政府の方針により発生しているにも関わらず、日本政府は自国で最大で100億円の補填をする可能性が出ていることが明らかになった。
中国政府では、自国も原子力発電所から排出した処理水を日本以上に海に放出しているにも関わらず、日本政府が処理水を海に放出する計画をたてたことを批判するとともに、科学的根拠に基づかずに日本産食品の輸入規制を実施している。
8月1日に実施された農林水産大臣記者会見の際に、記者から「中国や香港で日本産食品の輸入規制がある種、導入されているかと思うのですけれども、すでに漁業者さんからは、国内価格にも影響するのではないかという懸念の声がすでに強まっているような状況です。経済産業省の方ですでに300億円の基金というのはあるとは思うのですけれども、改めてその漁業を所管する水産庁を持つ農林水産省として今後新たな、どういうふうに支援をしていくかという考えについてお聞かせいただけないでしょうか」との旨の質問が行われた。
この質問に対して、野村大臣は「漁業団体の方からは、私宛にも要請書が来ています。どのぐらいの補填をしていくのかは、まだ影響がどの程度なのか把握できていませんので、これは他の省庁とも関連する話ですので、経済産業省や外務省など関係各省と話をしながら、今後やっていきたいと思っています。例えば、中国への冷凍物も今、ストップしております。生鮮の水産物は、昨年の実績が100億円となっているので、マックス100億円の影響が出てくるということですけれども、どの程度の影響なのかというのはまだ分かっていません。漁業者の皆さん方からは、『ちゃんと国の責任においてやってください』という要請書も来ていますので、関係各省と話をしながら、どういう形でやっていくかというのは、今からです」との旨を述べた。