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日本の独立行政法人である国際協力機構(JICA)は、東南アジアにおける持続可能な農業・食料システムの実現のためにフードバリューチェーンの強化を支援することを発表した。
JICAの見解によると、東南アジア地域では、経済発展に伴う中間層の拡大から食に対する消費者ニーズが多様化・増大化しており、農業・食品産業は成長の可能性が高く、日本企業も強い関心を示しており、ASEAN加盟国の多くでは、農業は依然として主要な雇用機会・収入の源であり、食料および栄養安全保障の観点からも、最重要セクターのひとつとなっているとしている。しかしながら、生産者活動に消費者のニーズが反映されていないなど、生産から製造・加工、流通、消費に至るフードバリューチェーンの各段階で、付加価値創出のポテンシャルが十分発揮されているとは言えなかった。
そのため、JICAは、東南アジア諸国連合(ASEAN)事務局との間で、技術協力プロジェクト「ASEAN-JICAフードバリューチェーン開発支援プロジェクト」に関する討議議事録に署名した。この支援では、ASEAN事務局が調整機関となり、「作物栽培」、「衛生と植物防疫のための措置」、「水産」、「農業協同組合」の4つのASEANセクトラル・ワーキンググループメンバーと協力して、ASEAN地域でのフードバリューチェーン振興に向けた体制・環境づくりの促進に寄与するものとなる。