ベトナムのハノイには夏は暑く冬は寒いという、日本に似た季節があります。
多湿という事もあり、そのせいか多くのキノコが採れます。そのキノコを使ったキノコ鍋がハノイの名物となっています。今回はキノコ鍋について少しお話をさせていただく事にしたいと思います。
キノコ鍋のレストランは結構ありますが、その中でも高級キノコ鍋レストランと言えば、やはりAshimaだと思います。ハノイ市内に数店舗ありとても雰囲気の良いレストランです。私は何度か出かけていますが、トッピングがスッポン、エビ、カニなど多種にわたる事や、薬膳的な味付けがされているところが大きな魅力だと思います。キノコや各種の野菜、野草をベースとしたスープの中に、お肉やシーフードを入れて食べるのですが、寒い時には最高のお料理ではないでしょうか。
現在、たくさんの日本企業がベトナムには進出をしています。大企業がまず進出をした訳ですが多くはベトナム北部のハノイ近郊に進出しました。当時は南部のインフラが十分でなかったため北部への進出でしたが、現在は多くの企業が南部にも進出をしています。それに伴い日系会計事務所や人材紹介企業、IT企業等が数多く進出をしてきています。もちろんそうした日本人向けに日本料理のお店もどんどん進出しています。元々バンコクに進出をしていた日本料理のお店が商魂たくましくベトナムに進出をしているケースもありますが、日本から初めて海外進出をされたお店は結構苦戦をしているようです。苦戦を強いられている理由には、お店のサイズ(席数)に問題があるというご意見があります。お客様を日本人に絞るのか、ベトナム人もターゲットとするのかでお店のサイズは大きく変わります。「最初は小規模なお店で頑張るのが鉄則」というお話をお聞きした事がありますが、そうかも知れませんね。いずれにしても事前にマーケティングをしっかり行い、お店の場所やお客様層を想定したメニュー内容にしなければいけないのではないでしょうか。
キノコ鍋のお店は結構大きなところが多いようです。ベトナム人からは高級レストランと思われていますから、接待にも使われています。そして観光客もガイドブックを片手にどんどんお店にやってきます。そして黒い色のキノコや白い色のキノコなどが混じったキノコ鍋を楽しそうに食べて、話して、又食べます。
ベトナムでは新暦のお正月が過ぎ、これから新年会が始まります。そして1月中旬からは旧暦のお正月(テト)を迎えるための準備や忘年会が始まります。お酒の好きな人にとってはとても忙しいシーズンとなります。キノコ鍋の出番が忙しくなりそうですね。
スッポンの入った熱々のキノコ鍋を、夢の中でもいいので食べたいと思う今日この頃です。
【著者プロフィール】
三浦純一:1950年生まれ
フォーバル・ベトナムのシニアアドバイザーとして2年。主にホーチミンでの現地法人立上げ、工業団地進出支援。
サイエスト株式会社 海外進出支援サービス 「グローバル顧問」所属
http://www.globalkomon.com
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