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スイスを本拠地とするチューリッヒ・インシュアランス・グループが、シンガポールにおける全事業の撤退を検討し事業の売却を検討していることを現地メディアが報じた。なお、チューリッヒ・シンガポールからは、本件に関する正式な発表は行われていない。
この報道によると、チューリッヒグループでは世界的な事業再編を実施しており、この事業再編の一環として、今回の検討が実施されている。昨年の12月には、シンガポールにおける生命保険部門のみ撤退することを発表していたが、生命保険部門以外の全ての部門に関しても撤退することを検討し始めており、現在はシンガポール事業全てを売却することを検討している。現在はいくつかの投資銀行などとの交渉を行っているが、合意には至っていない状況である。なお、チューリッヒグループが事業を集中させる国は、中国、台湾、日本、インドネシア、マレーシア、オーストラリア、ニュージーランドなどとみられている。
現地のエコノミスト達の間からは、シンガポールでは他国と比べた場合には経済規模の割に人口が少なく、人口減少が日本以上の速さで進んでいることもあり、今回の撤退検討は止むを得ない事ではないかとの声が挙がっている。