フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領は、フィリピン国内において麻薬売人などを殺害している現状に国連などが懸念を表明し介入しようとしている事に対して「潘基文国連事務総長などが国内の麻薬取締方法に文句があるみたいだが、文句があるのなら自分が直接来て見てみればよい。ただし、逆に私も彼らを取り締まり、叩きのめすかもしれないが。」と22日に述べた。
ロドリゴ・ドゥテルテ大統領は、フィリピン大統領に今年の6月30に就任した後に、大統領選の公約通りに麻薬取り締まりを強化していた。この取り締まりの際に抵抗した場合には射殺する事を警察へ許可しており、また街の自警団へ麻薬密売人・麻薬常習者などを殺害するように呼び掛けていた。この結果、正当な司法手続きによらずに3000人以上が殺害される事態となっていた。
この現状に国際連合(UN)・欧州連合(EU)などが強い懸念を表明し、現状を改めるように強くフィリピン政府に要請した。これらの懸念表明に対してドゥテルテ大統領は、麻薬取締方法に関しては国内問題であるので外部の者は介入すべきではないとして、一蹴していた。しかしながら国際連合などは、引き続きフィリピン政府への懸念表明を続けていた。
これらの引き続いた懸念表明と介入しようという態度に業を煮やしたドゥテルテ大統領は22日の演説の際に「国連事務総長の潘基文氏や欧州連合の人権派団体や専門家とやらが、しつこく麻薬問題に介入しようとし我々への批判を続けているので、直接奴らに招待状を送る事にした。文句を言いたいのであればお前達が直接来ればよい。但し、自分達だけが調べられるわけではない。彼らの調査が終わった後には、オープンフォーラムにおいて私も彼らに一つずつ尋ねていく事になるであろう。その時に、彼らがどの様に叩き潰されるのか見ものである。」との旨を述べた。