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フィリピンでは国民自身の教育への関心は高いが、近隣諸国と比較した場合には国の教育予算が低いこともあり、貧困層においては中退する児童や十分な学力を習得出来ない児童が多数存在していた。そのためアジア開発銀行(ADB:Asian Development Bank)は、フィリピンで十分な教育を平等に受ける環境を整備するための支援を実施していることを発表した。
アジア開発銀行(ADB)によるフィリピンの現状分析では「フィリピンの公立学校では、毎年30,000人以上の新しい先生が必要であり、教職員が不足している」「フィリピンの小学校の就学率は高いが、中退率は6.0%-7.3%である」「児童を就学させるための現金給付プログラムが不十分」などと把握している。特に教職員の不足により、結果として教職員自身の能力が向上しておらず、教育を受ける児童の学習能力向上が図られていないことを問題視している。
そのためADBでは、フィリピンにおける教育の質を向上させるために、公立小学校に勤務する新人教師などに2年間の特別研修を実施することを決定した。
ADBでは、より良い教育を受けるには訓練された能力が高い教職員が必要と考えており、今後もフィリピンの貧困対策のためにも、教育制度の支援を実施していくことを表明してい