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フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領は、自身の政権により行われているとされている超法規的な殺人事件に関して自身は無関係であるとしつつ、共産主義の反政府勢力者たちがこれらの話を捏造している可能性があるとして、慎重な調査を行うように関係当局に指示を行った。
ドゥテルテ大統領は、大統領就任前から麻薬撲滅のためには厳しい取り締まりを行うことを明確に表明していた。就任後は、自身の言葉通りに厳しい取り締まりを実施するように指示を行い、麻薬取引にかかわったとされている容疑者を裁判にかけることなく、現場で射殺するケースが多発していた。また、これらの超法規的な殺人事件は、一般人が実行する場合もあるとされていた。この状況に国内外の人権派団体などが、激しく抗議していたため、フィリピン政府は何度も調査を実施して、自身の潔白を証明していた。
今回は、あらためて調査を行った結果、これらの超法規的な殺人事件と呼ばれるものは、国家が主導して実施されたものではないとの見解を示した。いくつかの殺害事件は、麻薬シンジケート間における対立から生じた可能性があるとの報告も行われた。ドゥテルテ大統領は、超法規的な殺人事件に関しては自身の潔白さをあらためて述べるとともに、「共産主義の反政府勢力者たちが、これらの話を捏造することで、フィリピン政府を破壊しようとしている可能性がある。彼らは、殺人が行われている、いやがらせが行われている、抑圧されているなどの物語をでっち上げることにより、政府を破壊しようとしていのではないか」との見解も示している。