日本・ミャンマー外相会談、スー・チーは中国配慮で南シナ海問題に触れず

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画像提供:外務省
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4月29日から5月6日の日程でASEAN地域への訪問を実施している日本の岸田文雄外務大臣は、5月3日にミャンマー外務省でアウン・サン・スー・チー・ミャンマー国家最高顧問兼外相との会談を実施した事を外務省は発表した。スー・チー氏と日本政府関係者が会談を実施したのは今回が初めての事となる。

岸田大臣からは、国民からの支持を受けた政権が発足した事への祝意を改めて述べるとともに、スー・チー政権が実施している省再編や政治犯の釈放等の改革への敬意を示し、スー・チー氏の訪日を期待している旨が述べられた。経済協力の面に関しては、ミャンマー政府が進めている雇用創出・農業・保健等の分野での協力を進めていく方針である事も述べられた。

スー・チー氏からは、日本政府の今までのミャンマーに対する支援に感謝の意を示すとともに、熊本地震の被災者へのお見舞いの言葉が述べられた。また、今後も日本政府による農産業分野への支援に対しても期待している旨が述べられた。

ミャンマーの現地メディアによると、今回の会談では中国政府がフィリピン政府・ベトナム政府などの同意を得ずに強硬的に開発を進めている南シナ海問題も話題に挙がったが、スー・チー氏からは特段のコメントが得られなかったとしている。スー・チー氏は、最初の会談相手に中国政府を選んだ事もあり、中国重視の構えを見せているため、南シナ海問題では中立の立場を貫いている。ミャンマーにおける民主化の際には、アメリカ政府や日本政府などの国からの支援を受けており、中国政府からは際立った支援を受けられていなかったが、今後は中国政府からの多大なる支援が見込まれるため、スー・チー政権は親中の方針を進めていくとみられている。

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