スー・チー氏は最初の外相会談に中国を選ぶ、イギリスの影も

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中国外務省は、王毅外相がミャンマー与党の国民民主連盟(NLD)の党首でもあるアウン・サン・スー・チー外相と外相会談を実施することを発表した。スー・チー外相が初めての外相会談に中国を選んだことにより、ミャンマー新政権の中国重視の傾向が見られることとなった。

一般的に新政権が樹立した後に初めての外相会談・首相会談を行う際には、政権が最重要視している相手国と会談を実施している事が多いことからも、スー・チー氏は中国政府を最重要国と位置付けているとみられている。中国外務省も先月の31日の定例記者会見などの際に「ミャンマー政府と中国政府の関係は良好であり、中国政府はスー・チー氏を全面的に支持するとともに、経済支援を含めた様々な支援を実施していく方針である。」と表明している。また、昨年の6月には中国の習近平国家主席がスーチー氏を招いて会談を実施していた。

ミャンマー政府と中国政府の従来の関係は、中国政府からミャンマー政府へ各種支援を提供しており、友好関係を保っていた。また、中国政府が南シナ海の領有権問題でベトナム政府とフィリピン政府と争っている際にも、中立の立場をとり中国政府への配慮を見せていた。

この報道を受けてミャンマー現地メディアなどでは、最初の会談相手に中国を選んだ理由として、イギリス政府の意向があったのではと分析している。スー・チー氏は民主化に向けてイギリス政府から各種支援を受けていることもあり、今回の会談はイギリス政府の意向に従っているのではと分析している。その理由として、イギリス政府は中国政府の南シナ海の領有権問題を厳しく非難する一方で、経済的な協力を深めており、昨年の10月には約7兆4000億円規模の投資・経済案件協力に関する合意を行い、AIIBにも参加しており、両国の関係が深まっているためである。そのため、スー・チー氏を支持するイギリス・中国の輪にミャンマー政府も参加すべく、初めての外相会談の相手に中国を選んだのではと分析している。

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