中進国への成長を続けるインドネシア

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インドネシアの人口は約2億4700万人の世界第四位であり、現状では生産拠点として位置づけられている事が多いが、将来的には生産拠点だけでなく消費拠点としても有望視されている。
インドネシア銀行の分析によると、インドネシアは中進国に向けて急速に発展しており、国民の所得が増えており、中所得者数が急増しているとしている。

インドネシア中央銀行は6月9日に「インドネシア西部の経済を強化するための構造改革推進」というテーマで、昨年度の経済報告と今後の経済方針を発表するセミナーを実施した。

このセミナーの際に、インドネシア中央銀行の副総裁などは以下の現状に対する見解を示した。

・付加価値の低い輸出は為替のショックに対して非常に脆弱である
・付加価値の低い製品では急増している中所得者層からの消費欲を満たすのは不十分である
・中所得者層は付加価値が高い高機能な製品を求めている状況だ
・更なる先進国へ国を成長させるには、製品の信頼性を高め産業を高度化させる必要がある
・産業を高度化させれば、世界的にインドネシアを単なる生産国ではなく、バリューチェーンのより上位の戦略的な立場として活用される

具体的に最優先で強化すべき産業としては、インドネシア西部地域でのスマトラ島のゴムとパーム油脂の分野を挙げた。
バーム油は特に計画的なバリューチェーンが必要とされている産業である。
バーム油は一年を通して原料の果房が収穫され、その果房をパーム油工場に輸送し、様々な工程がを経て、パーム油脂が製造される。
パーム油脂製造は、果房を採取後の1日以内に加工する必要があり、様々な工程が必要かつ高度な技術が必要なため、計画的なバリューチェーンが必要とされている。
また、パーム油は他の産業と比べると、生産力の増強が比較的容易な産業である。
インドネシアは土地が広大なため、パーム油製造に必要なアブラヤシを栽培する土地の余裕があるためである。

インドネシアの人口は今後も増加し産業の高度化に成功すれば、中所得者数の数も更に増える見込みである。
日本からインドネシアには既にローソンやユニクロなどの多数の日本企業が進出しているが、急増している中所得者数への消費を獲得するために、更なる企業が参入すると見込まれている。

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