日本に訪問中のインドネシアのイグナシウス・ジョナン運輸大臣(Ignasius Jonan)と、日本の木原外務副大臣は、12月4日に昼食会を実施し、両国における今後の協力関係の話し合いを実施したことを在インドネシア日本大使館は発表した。
この発表によると、両者は日本政府とインドネシア政府は長い友好関係を有する「戦略的パートナー」であり、現在の両国の友好関係を今後も発展させていく方針で合意した。この友好関係の元で、特に運輸・交通分野での協力を進めていく事に関しても合意した。
木原副大臣からは、インドネシア都市鉄道(MRT)に関する話題が取り上げられた。以前のニュース(日本はインドネシアの鉄道・電線インフラ整備を支援)でも報じているが、日本政府からインドネシア南北線の整備に必要な資金の追加と、東西線のエンジニアリング・サービスについての円借款供与が正式に確定したことを木原副大臣は歓迎し、今後も日本政府は各種インフラの整備支援を実施してく旨が伝えられた。しかしながら、大規模なインフラ協力の場合には「信頼性」「透明性」「実現可能性」「官民の適切なリスク分担」が重要である旨が伝えられた。これは、中国政府がインドネシア高速鉄道を政府保証無しで受注した件を念頭においた発言とみられる。
ジョナン大臣からは、インドネシアの首都圏東部の新港湾建設について話題が取り上げられた。日本政府がこの港湾建設へ参加する意思があるのであれば、インドネシア政府は歓迎する旨が伝えられた。また、この建設に関しては、無償資金協力ではなく、正式で適切な円借款の供与のうえで、適切な官民分担のもとでインドネシア政府は事業を実施する用意がある旨が伝えられた。木原副大臣からは、インドネシア政府が官民のリスク分担などを適切に実施するのであれば、今後もインドネシアの鉄道建設などを支援していく旨が述べられた。