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中国外務省は、AIIBはまだ参加国を締め切っておらずカナダ政府が参加を希望するのであれば喜んで歓迎する、との見解を述べた。
カナダ政府は、AIIBが発足する際に中国政府から強い参加要請が行われていたが、アメリカ政府からの要望などもありAIIBへ参加していなかった。しかしながらカナダでは、昨年に実施された総選挙で勝利したカナダ自由党のジャスティン・トルドー党首が率いる新政権が、前政権の保守党から大幅な方針転換を図っていた。ジャスティン・トルドー首相は、官僚30名のうちの半数を女性にする、積極的な移民政策を実施する、などの新しい政策を実施しており、中国政府との国交を前政権以上に深めていた。
この新しい政権の元でカナダ国際貿易相は、AIIBへの参加に関して「前任のスティーヴン・ハーパー首相の意向などにより、カナダがAIIBへ参加する事が出来なかったために参加するチャンスを逃していた。今後の参加の可能性に関しては、何とも言えない。」との発言を行っていた。
中国外務省で4月7日に実施された定例記者会見の際に、カナダ国際貿易相のAIIBに関する発言に対しての中国政府の見解を記者から求めた際に、報道官は「AIIBは、どの国にもオープンに受け入れる事が可能な多国籍な金融機関である。新しい参加国は、AIIB協定に従い資格を満たしていれば、理事会で承認を得た後にどの国でも参加する事が可能である。中国政府はAIIBの提唱国として世界経済の回復と持続可能な成長を実現するために、インフラ整備を主体とした役割を果たしていくために、多くの国が参加することを希望している。」などと述べた。