JICAとADBはアジアのインフラ整備を支援する信託基金設立、AIIBに対抗

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画像:ADBのHPより
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独立行政法人の国際協力機構(JICA)とアジア開発銀行(ADB)は、アジアにおける質の高いインフラ投資を促進させることなどを目的として、民間によるインフラ整備を支援するための信託基金「Leading Asia’s Private Infrastructure Fund(LEAP)」を共同で設立することを発表した。

JICAとADBは、日本政府より昨年の11月に発表された「質の高いインフラパートナーシップ」のフォローアップ施策において、両者による信託基金の創設が言及されていたため、信託基金の設立に向けての準備を実施していた。昨年の12月には業務協力の覚書(MOU)を締結しており、その後の交渉において契約内容の合意が行われたために、LEAPを設立することとなった。なお、JICAはLEAPに対して最大15億米ドルを出資する予定である。

設立する信託基金のLEAPでは、民間セクターが官民連携パートナーシップ(PPP)・コンセッションなどの様々な形態により実施するインフラ事業に対して、出融資による支援を行う。対象となるインフラ事業は、電力・水・都市インフラ・運輸・情報通信・保健分野等における質の高いインフラ案件を対象としている。

アジア地域では経済発展が進むとともに各種インフラの整備が進んでおり、このインフラ整備の受注を目指して中国政府はAIIB(アジアインフラ投資銀行)を設立している。日本政府は自身が主導するADBを軸としてアジア地域におけるインフラ案件を獲得していく方針のため、AIIBに対抗する意味合いからも、ADBとJICAの協力を進んでいきそうである。

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