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江藤農林水産大臣は、日本人の主食の米の値段が高騰しているために備蓄米を放出すべきとの指摘があることに対して、食糧法では価格の変動に対応して備蓄米を出すという条項はないため、現時点では備蓄米放出の予定はないことをあらためて明言した。
12月20日に実施された農林水産大臣記者会見の際に、記者から「先ほど消費者物価指数が発表され、11月の米の指数が162.9となりました。5月は103とかぐらいだったものが、6割近く値上がりしていると。これまで農水省の説明としては、新米が出回れば、価格は下がる、落ち着くだろうという話だったと理解しています。それが備蓄米を放出しない理由の一つだったと認識していますが、一向に高止まりして下がらない状況について、どのように考えていますか」との旨の質問が行われた。
この質問に対して、大臣は「前大臣、前々大臣の時から備蓄米の放出について、世論も背景にして、いろんなご意見が出たと承知していますが、食糧法の規定の中に、価格の変動に対応して備蓄米を出すという条項はありません。全ての政策は、根拠法に基づいて、その趣旨に基づいて予算が執行されることが基本です。大原則は曲げるわけにはいきません。そういったことを、もし活用するということに踏み込むのであれば、食糧法の改正も含めた議論が必要。(米価が)上がった、では備蓄米を出すと」との旨を述べた。