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岸田政権では、NTTで線路敷設基盤や光ファイバ等のアクセス回線を保有しているアクセス部門を分離させることを検討しているが、分離方法によっては、中国の中国電信、中国聯通、もしくはバイドゥ、アリババ、テンセントなどが日本の通信インフラに関与する可能性が出てきていることが明らかになった。
公正競争ワーキンググループ(第5回)が、4月23日に開催された。この会議が開催されるにあたって、事務局からは『NTT東西のアクセス部門の運営主体の在り方に 関する検討課題』とした資料が作成された。
この資料によると、検討課題として、【NTT東西のアクセス部門の運営主体の在り方について、どう考えるか。NTT東西は、線路敷設基盤や光ファイバ等のアクセス回線といった「通信インフラ」を保有。このアクセス部門の運営主体について、「NTT東西が引き続き運営」、「NTT東西から資本分離」等の選択肢が想定】としている。
『経済安全保障の確保』の視点からは、NTTからは【経済安全保障について、望ましくない投資家からの資本参加リスクを防ぐという観点に限定すれば、分離・国有化 することが最もリスク対策になる面もあるが、経済安全保障で優れていることのみをもって、アクセス部門の資本分離を行うべきではない】との旨の見解が示されている。
KDDIからは【経営形態に関わらず、政府による線路敷設基盤等のコントロールを担保する仕組みが必要と考える。例えば、アクセス会社への政府出資を行う等が考えられる】との旨の見解が示されている。
ソフトバンクからは【経済安全保障とアクセス部門の分離形態に直接的な関係はないものと考えます】との旨の見解が示されている。