北海道は、2021年度で受け入れた外国人技能実習生は7,892人となり、今後はベトナム・中国等の外国人技能実習生の受入拡大を予定していることが明らかになった。
北海道では、道内での外国人技能実習生の受入状況を把握することを目的として、平成18年から監理団体などを対象とした「外国人技能実習制度に係る受入状況調査」を実施している。今回は、2021年度(令和3年度)の受入状況の調査結果報告書が発表された。
今回の調査の対象は、「団体監理型の監理団体として、道内での技能実習生の受入れを行っている道内外の団体(協同組合、農協、商工会・商工会議所等)」「企業単独型で道内での技能実習生の受入れを行っている企業」となる。
2021年度で受け入れた外国人技能実習生は、合計で7,892人となった。国籍別の受入数は、ベトナム4,875人、中国1,328人、ミャンマー471人、フィリピン341人、インドネシア337人、タイ281人、カンボジア148人、モンゴル52人、その他59人となる。ベトナム人が62%を占めていた。
市町村別の受入人数は、札幌市1,190人、旭川市304人、別海町274人、根室市224人、釧路市216人、恵庭市206人などとなる。
今後の受入予定は、拡大54%、現状維持35%、縮小7%、中止4%となる。
今後受入拡大したい国・地域は、ベトナム、中国、インドネシア、ミャンマー、タイ、フィリピン、カンボジア、バングラデシュ、モンゴルの順となった。
監理団体からの制度に関する課題や意見などは、「今後も外国人材を受け入れ続けるのであれば、監理団体や受入企業だけではなく、社会全体で受け入れる必要がある。雇用環境についても、日本人の雇用環境を良くしなければ、外国人の雇用環境も改善しない」「技能実習制度について、マスコミ等でしばしば取り上げられているが、制度の詳細や運用について、誤った内容となっているものも多い。誤解が生じないように報道してもらいたい」「北海道は冬季の光熱費が高額になる傾向があるが、手当等が整備されておらず、実習生の負担が大きいので、北海道の人気が低くなってしまう。受入企業が道外の企業に近い賃金を支給できるよう、助成金等のサポートを希望する」などとなっている。