「外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策」が、6月15日に実施された関係閣僚会議において改訂された。
日本政府の発表によると、日本に在留する外国人は令和2年末で289万人となり、外国人労働者は令和2年10月末で過去最高の172万人となる。今回は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大などで明らかになった課題も踏まえ、受け入れた外国人材の受入れ環境を更に充実させる等の観点から改訂が行われた。この対応策では、『外国人との共生社会の実現に向けた意見聴取・啓発活動等』『円滑なコミュニケーション・情報収集のための支援』『ライフステージ・生活シーンに応じた支援』『非常時における外国人向けのセーフティネット・支援等』『外国人材の円滑かつ適正な受入れ』『共生社会の基盤としての在留管理体制の構築』として、まとめられている。
『非常時における外国人向けのセーフティネット・支援等』では、「インフルエンサー等に係る情報の集約・共有等、情報発信の充実・強化に向けた取組の推進」「職場における新型コロナの拡大防止対策の徹底に係る労使団体への要請」「日本語教育機関、専門学校等や職場における抗原簡易キット等を活用した検査の実施等と、陽性者発見時における幅広い接触者への迅速かつ機動的なPCR検査等の実施」「在留外国人へのワクチン接種の周知広報、接種案内の確実な送付、多言語による相談対応体制の確保」「外国人学校における新型コロナ対策として、やさしい日本語・多言語での情報発信、保健衛生に関する有識者会議での検討内容を踏まえた措置の実施」が行われる。
『共生社会の基盤としての在留管理体制の構築』では、「在留手続等に係る手数料の電子納付等の利便性向上を図る施策の検討」「関係省庁及び地方公共団体等の連携による在留外国人の住居地情報の整備」「解雇された技能実習生への監理団体の着実な転籍支援の実施、実習生の継続的な状況把握」「技能実習生のプライバシーや感染予防に配慮した住環境を確保する実習実施者に対する優遇措置」が行われる。