日本の外務省は、「平成30年度・令和元年度中東における対日世論調査」を実施し、対日関係で友好的であると回答したのは77%となる一方で、最も信頼できる国では日本6%、中国5%、韓国1%、今後重要なパートナーとなる国では日本16%、中国22%、韓国6%となり、中国の存在感が強まっていることが判明した。
今回の外務省が発表した調査は、IPSOSインドネシア社に委託し、平成31年2月から令和元年5月にかけて中東地域5か国(アラブ首長国連邦・ヨルダン・チュニジア・エジプト・サウジアラビア)において、18歳から69歳までのエジプト一般市民1,000名と他4か国の各500名に対して、対日世論調査として電話調査を行ったものである。
『あなたの国と日本は現在どのような関係にあると思いますか』という質問に対しては、以下の通りに「とても友好関係にある」と「どちらかというと友好関係にある」の合計が77%となった。
国名:とても友好関係にある:どちらかというと友好関係にある
エジプト:18%:58%
ヨルダン:30%:56%
アラブ首長国連邦:46%:33%
チュニジア:13%:58%
サウジアラビア:37%:38%
『あなたの国の友邦として今日の日本は信頼できると思いますか』という質問に対しては、以下の通りに「とても信頼できる」「どちらかというと信頼できる」の合計が78%となった。
国名:とても信頼できる:どちらかというと信頼できる
エジプト:18%:57%
ヨルダン:17%:65%
アラブ首長国連邦:42%:39%
チュニジア:27%:49%
サウジアラビア:32%:44%
『次の国のうち最も信頼できる国はどの国ですか』という質問に対しては、エジプトは、サウジアラビアが40%、日本が9%、ロシアが5%、中国が4%の順となる。ヨルダンは、アメリカが23%、サウジアラビアが21%、トルコが19%、イギリスが7%、日本が6%となる。アラブ首長国連邦は、サウジアラビアが48%、インドが15%、アメリカが5%、イギリスが4%となる。チュニジアは、トルコが18%、フランスが17%、サウジアラビアが7%、ドイツと中国とが5%となる。サウジアラビアは、アメリカが28%、中国が10%、日本が5%、インドとインドネシアが4%となる。
5か国の中で日本の信頼度が一番高かったのは、エジプトの9%となる。5か国の中で中国の信頼度が一番高かったのは、サウジアラビアの10%となる。5か国の中で韓国の信頼度が一番高かったのは、エジプト・チュニジア・サウジアラビアの1%となる。
また、5か国平均値では、日本は6%、中国は5%、韓国は1%となった。
『あなたの国にとって今後重要なパートナーとなるのは次の国のうちどの国ですか』という質問に対しては、エジプトは、サウジアラビアが24%、日本が17%、中国が15%、ロシアが8%、ドイツとEUが7%となる。ヨルダンは、トルコが29%、アメリカが24%、サウジアラビアが19%、日本が13%、中国が12%、EUが11%となる。アラブ首長国連邦は、中国が34%、サウジアラビアが28%、インドが25%、アメリカが23%、EUと日本が17%となる。チュニジアは、中国とトルコが20%、ドイツとフランスが17%、EUが16%、日本が15%となる。サウジアラビアは、中国が40%、アメリカが27%、日本が17%、EUとインドが12%となる。
5か国の中で日本と回答した率が最も高かったのは、エジプト・アラブ首長国連邦・サウジアラビアの17%となる。5か国の中で中国と回答した率が最も高かったのは、サウジアラビアの40%となる。5か国の中で韓国と回答した率が最も高かったのは、アラブ首長国連邦の12%となる。
また、5か国平均値では、日本は16%、中国は22%、韓国は6%となった。