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日本政府は、ベトナムで発生した干ばつや塩水遡上被害に対して国連児童基金(UNICEF)を通じた緊急無償資金協力を実施しているが、この支援の実施状況を在ベトナム日本大使館経済公使が確認した事を発表した。
ベトナムでは、エル・ニーニョ現象に起因して広範かつ深刻な干ばつや塩水遡上被害が発生していた。中部高原地域、中部沿岸地域及びメコンデルタ地域の合計10省においては、この被害により飲料水・食料不足による栄養不良状態に陥った子供・女性等が多数発生した。そのため日本政府は、これらの人々に対して栄養補助剤や浄水剤の配付等を行う事を目的として、今年の5月に「ベトナムにおける干ばつ・塩水遡上被害に対する緊急無償資金協力」としてユニセフを通じた約3億円となる緊急無償資金協力を実施する事を決定していた。
この支援状況を確認するため、在ベトナム日本大使館の経済公使は、国連児童基金ベトナム事務所・農業農村開発省と共に、支援が実施されているニントゥアン省に訪問した。一団は、ニントゥアン省バックアイ郡の健康センター・幼稚園・被災した一般家庭等を訪問し、栄養補助剤及び浄水剤の使用状況やその効果の確認を実施した。ニントゥアン省においては、既に省内の9割以上の乳幼児に対して栄養補助剤が配付されていた。今回訪問したバックアイ郡では、栄養不良状態にあった31人の乳幼児のうち21人までが改善されていた。今後は、引き続き栄養補助剤の配付や指導等が行われることになる。