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タイのプラユット暫定首相は、国王の署名が行われるのみであった新憲法案が、王室から修正のため差し戻された事を発表した。これにより、2017年内に予定されていた総選挙が、2018年にずれ込む可能性が高くなり、民政復帰が遅れる事となった。
タイでは、昨年の8月の国民投票において新憲法草案が承認されていた。この草案に対してワチラロンコン新国王が署名を実施した後に、総選挙関連法を制定する予定であったが、国王側から新憲法案に対して3,4点ほどの修正が要求された。これらの修正要求の内容に関してはプラユット暫定首相は明らかにしていないが、現地メディアの報道によると政治的な危機が発生した際に国王が国政に関与する事が可能となる条項が要求されているとしている。
プラユット暫定首相は、これらの要求を基本的には受け入れる方針である事を明らかにしており、新憲法案修正後に再度国王に提出し承認を得るとしている。しかしながら、新憲法案の修正には数か月程度かかる見込みである。そのため、その後に予定していた総選挙関連の法律の策定と投開票の調整も同時に遅れる事となるため、民政復帰は更に遅れる事となった。