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日本政府は、タイのラノーン県におけるマングローブ林再生を通じた社会的弱者層の生活向上を図るプロジェクトに、日本NGO支援無償資金協力として17,549,511バーツの支援を実施する。
在タイ日本国大使館の見解によると、タイでは1961年に53%あった国内の森林率は、現在31%まで落ち込んだと言われており、その結果、洪水、土砂崩れや地滑りなどの災害が近年相次いでおり、違法な土地利用のための伐採が森林率減少の主な原因の一つとされているとしている。
そのため、公益財団法人オイスカでは、20年の歳月をかけてマングローブ植林活動を実施し、成果を上げているが、未だに手つかずの荒れ地が残り、海岸の浸食による居住地域への浸水被害、海洋ゴミや気候変動に伴う漁業の衰退、それらに伴う貧困が大きな課題となっているとしている。そのため、日本政府はこの取り組みを支援することを決定した。
日本政府が支援を行うのは、日本NGO支援無償資金協力「ラノーン県マングローブ林再生を通じた社会的弱者層生活向上プロジェクト(第2年次)」となり、17,549,511バーツが支援される。1年次計画では、マングローブ林の再生、地域住民の世帯収入の底上げへの取り組みをスタートさせていた。今回の2年次計画では、32haのマングローブ林の再生・造林をおこない、生活圏の防災・減災に寄与するとともに、環境改善によって漁業など既存の産業が発展することを目指す。