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日本の財務省は、タイの中央銀行とタイ現地通貨「バーツ(Baht)」の利用を協力して促進するための枠組み作りに関する協力覚書(MOC)を締結した事を発表した。
日本とタイの財務当局は、貿易や投資の決済に関しての協議を実施した結果、タイの現地通貨利用促進に関する取組を実施することに合意した。この取組には、「円からバーツの直接取引に関するレート表示」や「銀行間市場における取引の促進」が含まれている。
従来は、日本の通貨の円とタイの通貨のバーツを交換する場合には、円からドルに交換した後にドルからバーツに交換されているのが標準の交換方法であった。この交換の手順が、円からバーツに直接交換が可能となった場合には、為替手数料が軽減されるだけでなく、途中で交換されていたドルのアメリカの金融市場の影響を受けなくする事が可能となる見込みである。
財務省は、今回の取組は日本とタイにおける金融協力を強化する重要な通過点となるものであるとしており、両者は今後も情報共有の連携強化と当局間の定期的な協議を行うことで、この協力体制を強化していく方針である。