麻薬よりも腐敗した警察官を先に撲滅する、ドゥテルテ大統領

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画像提供:フィリピン政府
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フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領は、国内で進めている麻薬撲滅活動を一旦は停止させたうえで、先に腐敗した警察官を撲滅する活動を実施していく方針である事を29日の記者会見の際に明らかにした。

フィリピンでは、警察グループが麻薬捜査を口実として韓国人の実業家を身代金目的で誘拐したうえで殺害する事件が発生していた。この事件は、警察高官が逮捕状を偽装したうえで組織的に実施された事が判明している。犯行グループは身代金を誘拐した韓国人親族から受け取っていたにも関わらず、男性を開放せずに殺害したうえで、更なる身代金を要求していた。

この事件はフィリピン国内のみならず、韓国国内においても大きく報道されており、フィリピンの警察自体に対する信頼感が大きく低下していた。そのためデラロサ国家警察長官は、責任をとって辞任する意向を示したが、ドゥテルテ大統領は辞任を認めずにこれらの事件を解決する事を最優先するように指示していた。デラロサ長官は大統領からの指示を受けたため、現在の麻薬対策チームを一旦は解散させたうえで、適正な人員を最配置する事を決定した。

ドゥテルテ大統領は29日に実施した演説で「麻薬撲滅活動は進めていきますが、先に腐敗した警察官の全てを撲滅させ浄化するように警察に指示をしています。腐敗した警察官は芯まで腐っています。浄化が終わった後は、私が退任する日(2022年)まで麻薬撲滅活動を進めていきます。私は麻薬問題の根深さを甘く見ていたのかもしれません。」と述べた。

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