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フィリピン中央銀行は、政策金利を現状の4%のまま据え置くことを、23日に開催した記者会見の際に発表した。今回の据え置きで12期連続の据え置きとなる。
フィリピン中銀の発表によると、フィリピンにおける経済状況は堅実な国内の消費市場に支えられる形で成長を続けており、現在の成長を維持するために政策金利を変更しないことを決定した。国内の消費市場は、世界的なエネルギー価格の下落により全体的に商品価格が下落し、公共交通機関の運賃引き下げなど実施されたことにより、一層の消費活動が進んでいる。インフレ率が低い水準で安定していることも、この国内消費市場を支えている。新興国などの間では経済成長が鈍化しており、世界的なエネルギー価格の下落が続いていることによる潜在的なリスクがあることは認めつつも、現時点では直接的な対策は実施せずに、状況を監視していく方針を決定した。
また、フィリピン中銀は2016年-2017年のインフレ率目標を2.0%-4.0%と当初予測よりも引き下げた。なお、2015年のインフレ率は1.4%であった。