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フィリピンのルソン島北部では、農業技術が低いために他農地の手伝いや日雇い労働などを行い生活を維持している零細農家が多数存在していたため、日本政府はこの地域における零細農民を対象とした支援を実施することを決定し、12月15日に贈与契約署名式を実施したことを在フィリピン日本国大使館は発表した。
今回の支援は平成27年度日本NGO連携無償資金協力の「ルソン島北部零細稲作農民の営農改善を通じた農業収入向上支援事業」として、資金供与額231,040米ドル(約2,541万円)により行われる。今回の支援の基本方針は、零細農家の農業技術の改善を通して、農業による収入を増加させ生計を向上・安定させる。具体的な支援内容として、以下の内容の支援を行う予定である。
・農業経営および生産計画作成に関する指導・研修を行う
・稲作・野菜作の営農指導、施肥・病虫害防除、農業機械導入の指導・研修
・生産活動並びに市場へのアクセスを確保・改善するための農道整備支援
日本NGO連携無償資金協力は2002年から開始されており、フィリピンでは現在までに計41件の贈与契約、支援総額が約8億円となっている。この枠組みによる支援は、日本とフィリピンの関係を強化することにもつながるために、今後も実施されていく見込みである。