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フィリピンの農村では、作物を病害などから防ぎ安定的に作物を収穫するために農薬を使用しているが、貧困にあえぐ農村などでは、収穫した作物に農薬が残留しているかを確認する機材を購入する資金的な余裕が無いことから、農薬が残留した作物が市場に流れるなどの問題が発生していた。そのため日本政府は、この問題を解決するために農薬分析に関する機材の供与を行う事を平成24年03月に決定していたが、実際にこの機材が引き渡された事に伴い、7月30日に記念式典を実施したことを発表した。
今回の支援は「農薬分析施設の能力向上事業」として8,550万ペソ(約2億3千万円)の資金協力により実施された。この資金協力により、マニラ首都圏ケソン市にある国家農薬分析機関とダバオ市にある地域農薬分析機関を対象に、最新機材の供与と機材使用にあたっての訓練等が実施された。なお、この資金は、以前に日本政府による無償資金協力(貧困農民支援)によって調達した肥料を、フィリピン政府が市中へ売却することによって得た「見返り資金」から拠出されたものである。
(供与された機材)
実施された引渡式では、フィリピンの農業省および農漁業委員会などから関係者が出席し、今回の機材供与に対して深い感謝の意が示された。