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フィリピン政府は、国内で深刻な米不足・高騰化となっている状況に対応するため、生産者である農家などが消費者に直接販売するプログラムを活用し、フィリピン全域で国民に市場価格よりも安価に設定した米を販売する方針である事を明らかにした。
フィリピンのセブ島では、5月1日から、「ベンテン・ビガス・メロン(BBM)Na」米と名付けた国民に安価な米を届ける米プログラムを、農家や漁業者などが商品を直接販売するカディワン・パングロ(KNP)センターで先行して開始している。
この取り組みが実施されたことをうけて、フィリピン農務省(DA)は5月8日に、セブ州政府が使用している申請システムを、国内のカディワン・パングロにて、米1Kgあたり20ペソとして販売するため、導入可能性の調査を進めていることを発表した。なお、DAとしては、情報通信技術部門の代表者がすでにセブ島を訪れ調査済みであるとして、セブ州で地方自治体の定期的な援助物資配布に使用されている申請システムであるQRコード付きのIDを採用する可能性があるとしている。
なお、マニラ首都圏でも5月2日から同様に取り組みを実施することを検討していたが、5月12日に大規模な選挙が実施されることによる支援禁止令などに従い、実施する日程を5月13日に変更している。
また、フェルディナンド・R・マルコス・ジュニア大統領は、セブ州地方自治体が安価な米の販売を開始する準備が整ったことを称賛し、今回の取り組みは全国的に実施するか否かのベンチマークになるとの見解を示している。