このページの所要時間: 約 1分8秒
フィリピン政府は29日、台湾(中華民国)のリゴー島沖での無法な実弾射撃訓練に「強い反対」を表明し、このような動きは南シナ海の緊張を高めるとともに状況を複雑にする違法行為であるとの旨の声明を発表した。
フィリピン外務省は、リゴー島(中国語:太平島、ベトナム語: đảo Ba Bình、フィリピノ語: Ligao Island、英語: Itu Aba Island)の島は、カラヤーン諸島の不可欠な一部であり、フィリピン政府は6月28日から29日にかけて台湾がリガウ島周辺で実施する違法な実弾射撃訓練に対して強い異議を表明するとともに、リガウ島はフィリピンが主権を持つカラヤーン諸島の重要な一部であるとの旨を表明した。なお、Asia Maritime Transparency Initiativeとしては、台湾は1956年にはこの島を永続的に所有していたとの見解も添えている。
リゴー島は、南沙諸島(スプラトリー諸島)の北部に位置しており、台湾が実効支配しており、行政区画は台湾本土にある高雄市旗津区中興里に帰属している。台湾にとっては、重要なシーレーン防衛要衝となるため、警備のために海軍陸戦隊員や海巡署員が常駐している。なお、リゴー島の領有権は、中華人民共和国、ベトナム、フィリピンがそれぞれ自国にあると主張している。