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マレーシアでは財政赤字を解決するために、来年の2015年4月から日本における消費税に該当する「物品サービス税(Goods and Services Tax(GST))」が導入されることが決定している。今までにも嗜好品などの贅沢品を対象とした税やホテルなどへのサービス税などの特定の物に対する税は存在していたが、これらを一本化したうえで生活必需品も課税対象として、税率6%が適用される。この物品サービス税を導入することに対して国民からの反発が非常に強かったため、政府は所得税率の軽減や法人税の軽減などを実施し、一部の品目に関しては税の対象外とすることを検討している。
国民の多くは物品サービス税に納得がいっていないが、今年の12月は物品サービス税が適用される前の最後の年末商戦である。そのため、高級デパートやショッピングモールにおいては、物品サービス税が適用される事がほぼ確定である高額なテレビ・大型の家電商品・宝飾品・家具などの購入に消費者が殺到しており、例年よりも好調な販売状況である。しかしながら、増税を意識するあまり、不必要なものにも関わらず購入してしまっている例も多数見受けられている。
一部の識者からは、4月以降にGSTが適用された場合は、消費が落ち込む事に伴い大幅な値引きが実施される可能性も十分にあり、4月以降でも増税前とほぼ同額の価格で購入出来る可能性も高いため、すぐに必要では無い物に関しては購入を控えた方が賢い行動であるとの注意喚起も行われている。
すぐには必要無い物にも関わらず、増税を意識するあまり高額な買い物を行う行動は日本においても見られたが、この様な行動は日本のみならず万国共通な行動であるようだ。