終戦後の日本人犠牲のスマラン事件の慰霊碑建立・維持で在外公館長表彰

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画像提供:在インドネシア日本大使館
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在インドネシア日本国大使館は、令和4年度在外公館長表彰の受賞者である酒井冨久子(インドネシア名:フォニー・スダルマジ)氏に対する表彰式が日本大使公邸で7月18日に実施され、酒井氏の家族や関係者とともに受賞を祝福したことを発表した。

祝辞の中で金杉大使は、坂井氏は、1945年10月のスマラン事件で犠牲となられた邦人の遺族や関係者による慰霊碑建立の計画段階から相談に乗られ、碑の建立事業を実際に進める重責を担われ、碑の建立後、既に四半世紀近くの長い月日が経過する中で、この大切な碑が維持されてきたことは、坂井氏のおかげであり、日本人としての深甚なる感謝の意を表しますとの旨を述べた。

酒井氏からは、スマラン事件鎮魂の碑の建立からこれまでの長い月日では、スマラン市当局から、当初の建立場所から別の場所へ移動を命じられるなど多くの苦労があったが、このような立派な表彰をいただけると思わなかったとの旨の受賞の喜びが述べられた。

酒井冨久子氏の功績は、1976年より中部ジャワ州スマランに在住しており、23年にわたり日本食レストランを経営するかたわら、スマラン事件の関係者・遺族による慰霊碑建立を支援し、1998年の建立後も、20年以上にわたり、碑の維持管理活動に尽力していたものとなる。

なお、スマラン事件とは、終戦後の10月に、連合国軍がインドネシアに進駐するまでの間に現地の治安維持を担当していた日本軍と、オランダからの独立を目指すインドネシア独立派の間で、日本軍の武器引き渡しをめぐって起きた紛争である。この紛争の際に、刑務所に監禁された民間人ら日本人が銃撃され、合計で日本人の約200人が殺害されたとされており、現地では『五日間戦争』との名前でも呼ばれている。

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