菅官房長官は13日午前の定例記者会見の際に、「仲裁裁判の判決は中国とフィリピンの当事国を拘束するものであり、全ての関連国は従うべきである。」との旨を明らかにした。以下に南シナ海問題に関連する質疑応答の全文を掲載する。
記者からの質問:
南シナ海を巡る仲裁裁判で中国が主張する完結兼を認めないとする判断がだされましたが、日本政府の受け止めと今後の政府対応について。
官房長官の回答:
まず、国連海洋法条約に基づいて今回の仲裁裁判所は最終的なものである。そして、紛争当事国を法的に拘束するものとなる。中国およびフィリピンは今回の判断に従う必要があると思います。いずれにせよ我が国としては、当事国がこの判断に従うこと、この事によって南シナ海における紛争の平和的解決に繋がる、この事を強く期待をしたいと思います。
記者からの質問:
中国側に裁判の判断を受け入れるように、求めていく事になるんでしょうか。
官房長官の回答:
たびたび総理も申し上げていますが、南シナ海を巡る問題というのは地域の平和と安全に直結して、我が国を含む国際社会の極めて高い関心事項である。そして、我が国としては海による法の支配、この貫徹に向けて関係国と協力を強めていきたいと思いますし、南シナ海を巡る問題の全ての当事国が紛争の平和的な解決に向けて努力をしていく。この事を期待をしております。従来と姿勢は全く変わっていないという事です。
記者からの質問:
中国外務省は無効で拘束力はなく受け入れずに認めないとする声明を出しています。今回の判決は紛争当事国を法的に拘束するとはいえ強制的に従わせる仕組みはないわけですが、今後は中国に判決に尊重するようにどの様な働きかけをしていくお考えですか。
官房長官の回答:
いずれにせよ、中国側の発言に対して、いちいちコメントする事は控えたいと思います。従来から申し上げている通り、我が国としては引き続いて海洋における法の支配の貫徹に向けて関係国との協力を求めていくとともに、南シナ海における全ての当事国に紛争の解決に向けて努力する事を期待したいと思いますし、今回の仲裁判断は最終的なものと思っております。
記者からの質問:
南シナ海問題を含む海における法の支配の問題は、明日から総理が出発されるASEM(アセム)の議題になると思いますが、そうした国際会議の場でも、これまでの日本政府の主張を発信していく考えですか。
官房長官の回答:
総理の主張は全く変わらないです。
記者からの質問:
今回の判決が中国が南シナ海の人工島で進めている軍事拠点化の動きを抑制する効果はあると考えていますか。
官房長官の回答:
国連海洋法条約に基づいての判断が決定したわけですから、それも最終的な判断でありましたので、そこは当事国は判断に従う必要があると思います。
記者からの質問:
中国側が反発しておりまして、今後は南シナ海の活動を更に活発化するという観測もありますが、この点に関してはどの様に考えますか。
官房長官の回答:
今回の仲裁判断は最終的なものである。そして、法の支配の判断に全ての当事国は従うべきである。ここについては我が国の立場は一貫しています。
記者からの質問:
アメリカは航行の自由作戦を行っています。南シナ海における自衛隊の警戒監視活動に期待する声もありますが、日本政府として今後はその点に関してはどの様な事を考えておりますでしょうか。
官房長官の回答:
今度の判断が出た前と後で我が国の対応は変わりません。
記者からの質問:
昨日に日本政府として岸田外務大臣が当事国は今回の判断に従う必要があるという談話を出されて、それを受けて中国の外務省の報道局長は、日本は中日関係と地域の平和と安定の対話から出発し南シナ海問題に介入し騒ぎ立てる事を止めるよう望む、という批判をしています。こうした中国外務省の批判のコメントに対しては。
官房長官の回答:
中国の判断ひとつひとつにコメントする事は控えたいと思います。ただ、いわゆる国連海洋法の規定に対して仲裁判断をされたということでありますので、当事国は最終判断となりますので、受け入れるべきであるという我が国の立場は全く変わりません。
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