岸田政権は、日本国民らの税負担などで構築された国内の医療インフラを、中国人、韓国人、ベトナム人などに提供するとともに、イスラム教・キリスト教などの多様な宗教などの事情を踏まえて外国人の受け入れを進めていくことが明らかになった。
厚生労働省によると、日本政府では、インバウンド回復において、令和7年に向けて全国津々浦々で観光回復の起爆剤となる取組を集中的に展開することとしている。また、日本の優れた医療と地域資源を活かした観光要素を組み合わせた滞在プランなどを提供することは、日本の医療技術・サービスの更なる充実に寄与するほか、海外からの外国人受入れ推進、地方誘客や旅行消費額の拡大を進めるとともに、諸外国の国民の健康寿命の延伸に貢献できるものと期待されているともしている。
そのため、厚生労働省は、観光庁と連携し、「地域の医療・観光資源を活用した外国人受入れ推進のための調査・実証事業」を実施することとなった。この事業は、医療と観光の連携及び過年度実証内容の成果拡充・プロモーション等により、訪日外国人の受入れ推進及び訪日外国人旅行消費額増加に向けたモデル実証事業を行う地域を募り、この事業の推進地域に採択された場合、厚生労働省が委託する支援事業者が地域における取組に伴走支援を行いうものとなる。
今回の事業で対象となる国は、中国、ベトナム、韓国が基本となる。募集する地域においては、『滞在プランについて、医療、健診といったサービスの性質、外国人患者の国籍、宗教、言語その他特有の事情、また、滞在日数、家族の同伴の有無、外国人患者の性別、年齢、心身の負担・状態等に応じた、ニーズにマッチする資源をきめ細かく検討し、多様な資源の組合せの可能性を示すこと』『プロモーションについて、医療と観光資源の多様な組合せ及びターゲティングを踏まえた効果的かつ戦略的なマーケティングを実施すること』などの点に留意する必要があるとしている。交付される拠出金は、1地域につき500万円を上限として資金交付される。