神奈川県の外国籍県民かながわ会議では、日本が世界的に人権国家となるための一歩として外国人の地方参政権(選挙権・被選挙権)導入などを黒岩知事に提言する予定となっている。
神奈川県では、外国籍県民かながわ会議を設置し、外国籍県民の県政参加を推進する取り組みになどを実施している。第11期の委員は、中国3人、韓国2人、ベトナム1人、フィリピン1人、インド1人、ブラジル2人、アメリカ2人、タイ1人、インドネシア1人、ケニア1人で構成されている。
9月25日に開催された、外国籍県民かながわ会議の第13回目会議では、黒岩知事に提言する内容などの協議が行われ、提言の案が提示された。
【提言6 高齢者の外国籍県民が安心して生活できるサポート体制の構築】では、「介護保険制度に関する基礎知識や、介護認定からサービス利用までの流れ等を分かりやすく多言語で説明するリーフレットを作成し、介護が必要になる前から介護保険制度の知識が得られるよう情報発信していただきたい」などとしている。この提言に関しては、『理由は、外国人の高齢者が増えていること。年金暮らしをできない、年金をもらえない人たちをどうやって支えていくのかが問題。日本で亡くなる人たちは、母国から迎えに来るケースもあるが、日本語が全くできない状態で、自分たちで対応しなくてはいけない』などの意見があがっていた。
【提言8 外国人の地方参政権(選挙権・被選挙権)導入】、では「外国籍県民の意見が日本社会に反映されるよう、永住など長期にわたり滞在する外国籍県民に対して地方参政権を与えるよう要請する」などとしている。この提言に関しては、『自分の子どもが将来、政治家になりたいと思っても、被選挙権がなければなれない。選挙権だけでなく、被選挙権も含めて実現してほしい』『これは日本が世界的に人権国家となるための一歩だと思うので実現の可否は別として、この意識を持ち続けるべきと思って、提言した』などの意見があがっていた。